草薙の研究ログ

英語の先生をやってます。

ChromebookにLubuntuを入れてしまいAtomに引きこもろうと思ったが…やっぱEmacs!

繰り返される「勝手な」Windows Updateの波に本当に嫌気がさしている。

別にこちらの会社に限った話じゃないけど,いつの間にか,コンピュータは人が命令したことを盲目にする道具じゃなくて,人に先回りしてなにかして,承諾を得るというようなスタイルでひとと関わる地位に上がっていたようだ。私はまだPCっていうのは私の相棒でもパーソナルアシスタントでもなくて計算機だと思いたい。

ある意味,パターナリズムということばの意味を深く考えさせられる。そうか,「コンピュータのことなんかどうせわからない私だから,コンピュータのことなんかどうせわからない私の命令を待つのじゃなくて,コンピュータが私をいいように導いてくれるのか」なんて。だから,「だから,私がコンピュータに命令を出すのでなくて,コンピュータのいうことに従うべきなのか」なんて。

そんなため息をつきながら,Macを使えばいいじゃないかと思って開いてみても,数分もしたらなんかコレジャナイ感に苛まれる。吸血鬼が銀に触れたら火傷するように,私はこのアルミの筐体によって身を焦がす。

Ubuntu系のOSは,ここ10年くらいのつきあいだ。Ubuntu,特にLXDE環境のLubuntuだけにしたい,などといってもそうはいかないときも多い。パターナリズムに怯えながらも結局,Windowsが入っているマシンを触る。だからといってWindowsを開いてもどうせVirtualBoxで仮想的にLubuntuを開いたりする。困ったもんだ。Lubuntuみたいな軽いデスクトップ環境だと,ほとんどの市場に出回るWindows機ではオーバースペックになる。仮想環境のメモリやストレージの割当てを何故かできるだけ少なくして,どれだけカツカツにするかで楽しむようになる。「やばい!領域が少なくて,apt installできない!」みたいなのがいい。…ビョーキだ。

病身の末,唐突に思い立った。いつだって唐突が一番だ。私を救ってくれると期待していたラズパイを,仕事用に使うのはやはりキツいものがあった。ラズパイ,ごめん。でも,それよりはマシだけど,私の身を焦がさない程度に低スペックで,非力で,しかし製品として気が利いているChromebookはどうかと。なによりもWindowsがプレインストールされていない。非力で,そしてWindowsが入っていない。なんて素晴らしい。

日本市場のChromebookはどれも似たりよったりだけど,ASUSさんのChromebook flip c101pa,英語キーボード版をポチった。eMMcで16gb,RAM 4gb,CPUはARM,10インチ,900g。4万程度。タブレットみたいな値段だ。いいじゃないの。とても安い。1kgを切ると軽い感ある。いろいろと変形合体みたいなギミックになっているのは,はっきりいってなんの意味もないのけど,おっさんには嬉しいものだ。それに,むかし愛したSharpMebius Muramasaにそっくりじゃないか。あのバカみたいな薄さと非力さ。いいぞう,可愛いぞう。

 

で,ChromeOSには限界がありそうなので,好みのLubuntuを入れる。これはかなりやられていることのよう。

参考にしたのは,こちらのサイトさま。

 

neos21.hatenablog.com

chromesoku.com

 

要はChromeOSから仮想化機能でいれるわけだ。買ったそのときからすぐにデベロッパーモードに入ったら,すげえビープ音とか鳴らすもんでびっくりしたけど,まあ上のリンク先のとおりにしたら,現在もなんの問題もなく導入できる。もちろん,クリーンインストールもできないことはないらしいのだけど,ちょっと設定がめんどいらしい。

ちょっと自分用のメモだけど,terminalからbashに入った段階で,

sudo sh ~/Downloads/crouton -r list

とすると,ディストリビューションのリストがでるので確認したほうがいい。現在は18.04のbionicが最新で,LTSなのでしばらくはこれでいいかな。

追記:…と思ってbionicやったのだけど,現在は18.04のbionicはうまく対応ができていないみたいで,実際に色々問題があった。無理やりやったら解決するだろうけど,手間なので結局その前のLTSであるxenial,つまり16.04で入れたほうが絶対にいい。xenialのサポートは2021まで。もしかしたらtrustyとかのほうがいいかもしれないくらい。

この仮想環境実行中に,ChromeOSとLubuntuはキーボードショートカットキーですぐに切り替えられるみたいだ。便利ね。

ChromeOSも話題になるだけあって,なかなか興味深い。特にGooglePlayに対応しているので,Androidアプリが動く。いいじゃないの。

で,Lubuntuのほうにいつもの通りAtomを入れて,いろいろAtomに連携させればいい。

 

…などと思ったのだけど,重大な問題を考えていなかった。この筐体,ASUS Chromebook Flip C101PAはARMアーキテクチャだった。調べた限りでは,Atom(エディタ,ややこしい)はこれにまだ対応していない。しまったー。

それに数日使ってみたら,どうもLXDEはそんなに安定してないようで,挙動が結構怪しい。xfce環境のほうが安定しているようだ。最近のGNOMEは正直よくわからないし,ましてやUnityなんて重いしおしゃれだしおしゃれだしおしゃれだし,なんていうか身を焦がすデスクトップ環境の代表だ。

それに,なんと調べたら,まだβ版なんだけど,最近のChromeOSはネイティブでLinuxモードというのを起動できるようになったみたい。この筐体は対応している。

Linuxモードをオンにすると,普通に端末が開いて,aptなどが使えるので,RやEmacsなどをいれてみたら見事動いた。残念ながら,このモードだと日本語対応がまだしっかりとはできないみたいだけど(たとえばEmacs-mozcが入らない),EmacsにESS入れてRを動かしたり,EmacsからMarkdown書いたり,TeXを書いたりといろいろできるので,ま,これでいっか,というような感じ。

Emacsは久しぶりで,自分なんか初心者ともいえない低レベルだけど,Emacsにまたひきこもろう。…というわけで,どうせAtomが入れられないならEmacsするしかないわけで,croutonを使っていれたLXDE環境は一度Powerwashして,LinuxモードからEmacs開くことにした。

というかChromeOSいいね。Android環境とLinux環境が共存している。まあ,もとがそもそも同じようなもんだからだけど。いずれにせよ,これでwineとかしたらWindowsアプリにも動くのがありそうだし,とっても楽しそう。