正答率がチャンスレート以上か調べるベイズ因子
ある被験者になんかの判断課題,32試行やってもらったとしよう。
正答数は18個。なので正答率は18/32 = .56くらい。
この人の判断は,チンパンジー(チャンスレート)より優れているとどれくらいいえるのだろうか。ベイズ因子で考える。
まずは,普通に母比率の検定をRでやってみる。
binom.test(18,32)
p = .60くらいなので棄却できない。チャンスレートではないとはいえない。
この関数は区間推定を出してくれる,[.38, .74]くらいだ。
さて次,ベイズ因子で考える。Moreyのパッケージの場合,
bf<-proportionBF(18,32,.5) bf 1/bf
比率が.50な方に2,そうじゃない方(≠.50)に0.5くらい。
お,まあ,ギャンブル・レベルだけど比率が.50ってのもありそうじゃないか。
でも,これ当たり前だけど,事前分布の設定によってぜんぜん違うから注意。
デフォルトがいつもいいわけじゃない。
比率が0.5より大きいモデルと小さいモデルについてもこんな感じで。
bf<-proportionBF(18,32,.5,nullInterval=c(0,.5)) bf bf[2]/bf[1]
bf = 2.8くらい大きいモデルに支持的。チャンスレートよりは高いかもとはいえそうだ。
事後分布からのサンプリングもできる。M-Hだって。
bf<-proportionBF(18,32,.5) bf chains<-posterior(bf,iterations=10000) summary(chains) plot(chains[,"p"])
こんな感じ。
この分布の2.5%から97.5%の範囲は,大体.40から.70くらいだった。
うむ。