因子得点の計算方法っていろいろある
因子分析した後にそれぞれの因子についてその因子得点を求めるとき,実は因子得点にはいろいろな計算方法がある,っていうことが結構見逃されている気がする。
Rだったら,一番メジャーなのは,psychパッケージのfa関数。
これでやったあとにfactor.scores関数で出してくれるやつね。
これ,デフォルトはサーストンの(回帰的)方法ってやつね。王道で,別にこれで悪いってわけじゃないんだけど。まあ普通に因子得点といったらこれ。
サーストンってのはあの有名なサーストンね。
Louis Leon Thurstone - Wikipedia, the free encyclopedia
この関数では,他にも
- tenBergeの方法(なにそれ知らない)
- Andersonの方法(聞いたことはある)
- Bertlettの方法(聞いたことはある)
- Harmanの方法(知らない)
といったオプションから選べる。
R: Various ways to estimate factor scores for the factor...
もちろんSPSSもデフォルトがサーストン。オプションで選べるらしい。
内容的なのは,この論文に詳しい。
Understanding and Using Factor Scores:Considerations for the Applied Researcher
http://pareonline.net/pdf/v14n20.pdf
基本的にダブルローディングある項目がない単純な構造ならどれでもほとんど一緒だと思うんだけど。そんなこというなら,合計得点だって,本当にそういう状態ならほとんど変わらないんだけど。
サーストンが圧倒的に受け入れられていて,論文でわざわざ書かなくてもいいかもだけど,分析者がそんなの知らない!じゃ,研究者としての責任ないよなあ,って話。