【2015年度版】文系院生へのlinux OSのススメ【lubuntuいいよ】
lubuntuかわいいよ好きよ
背景
文系院生に必要な研究環境は,はっきりいって以下の要件に尽きる。
- pdfが閲覧できること
- ネット・ブラウジングができること
- メールの送受信ができること
- オフィススイートを備えていること
- (人によって)ターミナル上で文字処理ができること
- (人によって)統計処理ができること
このような研究環境を満たすだけだったら,いろんな選択肢がある。
いま,上記のような要件を満たないハードとOSを探すのはむしろ大変だ。
最近のPC事情は結構変わってきて,Surfaceのような2 in 1とか,iPadのようなタブレットとか,昔みたいに「デスクトップ+モバイルPC」だけでいいみたいな感じじゃなくなってきた。それにスティック型PCもこれからどうなるか,という感じ。
OSもWindows 7, Windows 8, Windows 10, Andorind, iOSなど,色々選択肢は増えたし,もちろんそれぞれにはさまざまな長所と短所がある。
果たしてなにがいいのだろう?
メイン機とオフィス入りの2 in 1型?それにまあ読書用に8 inchくらいのtablet足すとか?こんな感じ?/p>
といってもやはり2 in 1も,タブレットも揃えていくと金が掛かるし,それにそんなに仕事もできない。出先で資料作ったりは結構きついね。結局なにがいいんだろう?
ここは型落ちモバイルノート+Linux OSでしょ!!(爆)
文系院生のためのLinux事情
Linux OSはもちろん無料・無償なのだけど導入のハードルが高いというイメージがある。でも,どんどん事情は変わってきて,今は(私のような)初心者でも困ることはあまりない。大体ググればなんでも解決するようになってきている。ここはひとつ,昔のパソコンにLinux導入して現役復帰してもらおうず!
Linux OSっていってもさまざまなもの(ディストリビューション)がある。初心者向けで最近メジャーなものを紹介すると,(Debian/Ubuntu派生に偏っているけども)
- Ubuntu →今やLinux OSでもシェアNo.1。一番とっかかりやすいし,LTS(長期サポート)があるバージョンだとサポートも安心。デバイスやドライバー関係も一番なんとかなりやすい。日本語環境も手厚い。今は15.04が最新。ただ,UnityというUIはかなり派手で重くて,ハード要件がきついOSになってきている。そのせいで古いパソコンには入れにくくなった。ubuntuソフトウェアセンターという機能でアプリの管理が楽になった点もいい(といってもユーザーはほとんどsudo apt-getしていると思うけど)。Ubuntu 15.04 (Vivid Vervet) UIはこんな感じ↓
- Linux Mint→人気上昇中。Ubuntuよりもやや軽い。おしゃれ。一回いれてみたけど,まあ普通にいい。http://linuxmint-jp.net/
- Lubuntu→ 基本はubuntu。ただUIをLXDEという非常に軽いものにしている。そのため,動きが超軽快で爆速。超おすすめ。kubuntuとかよりも軽い。lubuntu | lightweight, fast, easier
- Chromium OS→Google Chrome OSのような感じね。まだ試していないけど,普通そう。Chromium OS - The Chromium Projects
- Zorin OS→試してみたのだけど,ちょっと日本語環境の整備がきつい。
まあ,ひとことでいえば,lubuntuいいですよ!lubuntu!というわけで基本はlubuntu前提で以下を書く。
導入の仕方
基本的にどのOSでも,isoファイルをネットでダウンロードしてきて,usbなどにisoファイルを書き出し,そこからブートする。UIを備えたものが多いので,インストーラのいうことを聞くだけで導入できるようになった。
日本語環境
ubuntu系(lubuntu)は日本語環境がかなりしっかりしているのだけど,英語ができるひとならば,OS言語は英語のほうがおすすめ。
問題は入力の方法(IM)。従来Linuxの大半のディストリビューションはiBusという仕組みを使っていたのだけど,最近はどんどんfcitxに換わりつつある。
基本的にはfcitxを使うようにする。変換はgoogle日本語能力のオープンソース版であるmozc(モズク)を使うといいと思う。ubuntu or lubuntuで,fcitx + mozcの組み合わせではたまにインライン表示ができないというつまづきを耳にするけど,これも割りと簡単に解決できる。ググればいい。mozcについては Google 日本語入力 - Wikipedia
Fcitx - Wikipedia 参考:UbuntuTips/JapaneseEnvironment/Fcitx - Ubuntu Japanese Wiki
ubuntu系ディストリビューションに導入するソフトウェア
Office Suite for Linux | WPS Office
- まずは,端末(ターミナル)。これは最初から入っているけども,unix系のコマンドは研究者にとって必須なので端末でイジイジしながらいろいろやってみたらいい。なぜか私はlubuntuでgnome端末を使っている
- ウェブブラウザ。好みにもよるけど,Chrome, Firefox, OperaなどはすべてLunux版がある。個人の好みだけどChromeを導入するのがいいかな?
- LibreOffice。オープンソースなオフィススイート。MSとの互換性も段々と高まってきている。また中国で有名なWPS Office(kingsoft office)はlinux版を無料で公開している。こっちのほうがMSとの互換性が高い。ホーム | LibreOffice - オフィススイートのルネサンス Office Suite for Linux | WPS Office
-
pdfビューワ:なんでもいい。adobeの純正もある。
- エディタ。好みでemacsやemacsやemacsなどを。geditやleafpadというソフトウェアが人気。geditで正規表現をサポートするためにはplug-inを入れる。
- やっぱ何をするにもR。コンソール上からダウンロードするのが普通。ターミナル上で起動する。
- 音楽再生ソフト。VLCがいいのではないかなどと。VideoLAN - VLC media player for Ubuntu
- ランチャー:ubuntu系ならcairo-dockが楽しい。Mac OSみたいな動きになる。
- デスクトップの拡張機能:conky。これはもう宗教なのでご自由に。参考:おもいたったがきちじつ - ubuntu - SaucySalamander(13.10) - conkyを導入する
- dropbox: そのまんま。使える
こんな感じ。これが揃えば,研究環境は出来上がり。あのね,PenM RAM 1GMみたいなパソコンでもね,爆速なの。今年買ったやつよりも速いの。だからWindows XP時代のPCを使いまくろう!
Linuxは拡張性が高いので,その気になれば Mac OS Xみたいな感じにもできる。(4年ぶりのネタ)