草薙の研究ログ

英語教育関係。でも最近は統計(特にR)ネタが中心。

教育

Rで反応時間データの基礎的処理まとめ

これで外国語教育でやるような処理は大体できると思う。ご自由にどうぞ。 library(retimes) #ない場合はインストールすること library(MASS) library(ks) x<-rexgauss(1000,300,200,500) #数値例の生成 #基礎 x<-x[!is.na(x)] #欠損の除外(ここにはない) s…

RでS-P表

まだモックアップ版です。RでS-P表を返します。 ヘッダーつきのデータフレームを入れます。 S-P表を返します。 オプションのplot=TでS CurveとP Curveも描画します。 このデフォルトはTです。 sp<-function(dat,plot=T){ dat[order(apply(dat,1,sum),decreas…

なぜ第二言語習得研究がさっぱりわからないか

第二言語習得研究(一応はそういう名前の授業の単位は大学院で取ってあるレベル)が一般的な教育従事者にとってさほど魅力的でないということはさまざまな先生がいっておられる。そして2015年の今日では,それはさほど真新しい見方でもない。でも,「なぜ」…

見張りは誰が見張るのか?

データが得られる過程 vs. 変数の質 最近,エビデンス,エビデンスと聞くけども,でも,EBM(証拠にもとづく医療)を他の分野に適用するには(基本的には賛成側なのだけど),ちょっとだけ慎重性を要する側面もあると思っている。それは学問自体の背景につい…

実践研究の報告におけるPICOについて

夏の学会でたくさんの発表を見て,あることについて思った。わたしは実践研究や授業実践に関わるものを優先してみたのだけど,簡単にいえば,PICOとかのこと。 PICOっていうのは,EBM(Evidence-Based Medicine)とかに関連していわれる研究の事例報告のガイド…

1970年代における英語教育の科学化運動って?

日本の英語教育研究史にパーソナルな興味をもっています。英語教育研究史は,もちろん日本の英語史に等しい歴史をもっていそうですが,わたしは,そのなかでも,ごく最近の歴史,1970年以降(昭和40年以降)に注目しています。資料がほぼ完璧に現存し,さら…

項目関連構造分析(item relational structure analysis)メモ

項目関連構造分析(item relational structure analysis)っていうのがあって,すごくアルゴリズムが簡単みたいなので,教育現場でも使えればいいとおもう。でも簡単に使えそうな道具がない。Excelでもできるのだけど… すぐ見れそうな関連論文は… CiNii 論文…

部分積率(partial moment)を使った教育的処遇の効果検証

背景:教育的処遇の効果をみるさまざまな方法 (某先生を真似して会話形式で) 教師:ちょっと工夫した指導をして,事前事後のデータとったった。 平均差を見る専門家:おお!10点平均点が伸びてる!これは効果的な指導法だ! 統計的仮説検定をする専門家:…

クロス集計をあえて散布図みたいに可視化する:Rの関数つき

背景 たいていの質問紙の項目に対する回答は,離散的な値を取る。 1, 2, 3, 4, 5みたいな。リッカート尺度みたいな場合ね。 ここである質問項目iの回答と質問項目jの回答をみたい。 5件とか7件のリッカート尺度だと,(ピアソンの)相関係数を出したりするこ…

幾何分布関係メモ:Rで乱数発生,最尤推定,負の二項回帰

幾何分布ってなに 幾何分布(geometric distribution)は,離散分布のひとつ。 表になるまでコイン投げを繰り返すとして,はじめて表になった回数(または,表になるまでにかかった施行回数)などにあてはまる。もちろん,無記憶だということで,各回の施行…

分布の裾あれこれ:Rでフライシュマンのべき乗変換・コーニッシュ・フィッシャー展開

キーワード 分布の歪み,高次積率,モーメント,尖度,歪度,テールリスク,ファットテール,VaR,期待ショートフォール,フライシュマンのべき乗変換,コーニッシュ・フィッシャー展開,Rスクリプト 背景:歪度と尖度ってなに 一般に外国語教育の研究者は,…

「カタチ」で見る集団に対する処遇の結果

はじめに 集団に対する処遇の結果に関するデータを「可視化」して,目でみて把握しましょうというはなし。 データの可視化を…? たとえば,多読の授業をやって,事前と事後でテストの成績を比較するとする。 もちろん,こういうふうに可視化してもよい。 で…

実践報告やアクションリサーチにおいて統計分析は必要ない?

前までのシリーズはちょっとおやすみ。 ちょっと,ここで気になる話について書いてみる。 実践報告 よく,日本の外国語教育に関わる諸学会では,実践報告という枠が発表や論文に対してあって,そこでは,実際におこなっている指導内容などについて報告するこ…

効果量では見えない指導の効果(8):外国語教育での実例(事前ー事後)

さてさて。今回は繰り返しあるの比較。事前ー事後ね。 事前ー事後の比較 対象とする論文は, 前田啓朗(2008)「WBTを援用した授業で成功した学習者・成功しなかった学習者」ARELE, 19, 253-262. &lt;a href="http://ci.nii.ac.jp/naid/110008512362" data-m…

効果量では見えない指導の効果(7):外国語教育での実例(実験群―統制群)

今回は,実際の外国語教育研究での例をあげて考えてみる。 2種類ある。繰り返しなしの場合(NEGD,処置後における統制群と実験群の成績の比較)と対応ありの場合(NEGD,実験群の事前―事後の比較)。 今回は前者。 統制群と実験群の比較 例とする論文は, Sh…

効果量では見えない指導の効果(6):分位点回帰

1. これまでのおさらい 前回は,事前-事後の成績の比較について, (1)効果量には,相関を考慮するものと,しないものがある (2)いずれにせよ,事前-事後の比較では,平均差,標準偏差だけではなく,相関係数(r)や分散比(F)が重要になる場合もある …

効果量では見えない指導の効果(5):繰り返しのデータ

1. 事前と事後の間の比較 これまでは統制群と実験群の比較についてみたけど,これからは事前と事後の間。 もちろん,繰り返しのデータのときも基本はこれまでの一緒の考えかた。効果量で十分,意思決定ができる場合もあるだろうけど,ちょっともっと他の情報…

効果量では見えない指導の効果(4):データの歪みと分布の情報

1. 歪んだデータで効果の検証? わたしが申しあげるまでもなく,外国語教育のデータはきたない。もちろんテーマなどによるけど。 たとえば,もし仮にこんなデータがあったとしよう(よくありそう)。 黒が統制群,赤が実験群で,postテストの成績だとしてみ…

効果量では見えない指導の効果(3):目標規準準拠のとき

1. 集団基準準拠と目標規準準拠の差 第二言語習得研究や,外国語教育研究のうちの,一部のアカデミック寄りな観点では,第二言語なり外国語の熟達度に関する構成概念を対象として測定をおこなうことが多い。ほとんどの構成概念は,熟達度になんらかの影響を…

効果量では見えない指導の効果(2):解釈のための工夫

背景 自分のメモのためにも続き。 前回は: 効果量では見えない指導の効果(1) - 草薙の研究ログ 効果量では見えない指導の効果(1) - 草薙の研究ログ さて,前回では, (1)外国語教育の実務的観点では,学習・指導の効果を効果量のみで議論することはそ…

効果量では見えない指導の効果

実務上,効果量がさっぱりわからない件 効果量は集団に対してあるものなので,効果量でもって個々のケースの振る舞いについて議論するときには無理があるときがある。「ある現象の効果が(ある程度の精度や確証をもって)観測できるか」どうかという理論実証…

NEDV(nonequivalent dependent variables design)のススメ

なにかの指導法の効果をみるとき,われわれはふつう無作為標本化はできないので,準実験計画,なかでも異なるグループ間で事前事後などをくらべるデザイン,NEGD(the nonequivalent group design)というのをやる。非等集団計画とかいう?こんな感じのおな…